先日、久しぶりに聞かれました。
「行政書士って何をする人なん?お仕事頼もうと思ったら何をお願いしたらいいんかな?」
大変有り難いお話です。ご挨拶に伺った私に行政書士とは何かと興味を持っていただき、お付き合いをするにはどういう用事があればいいのかまで聞いてくださるだなんて。
さて、この返答が私の腕の見せ所です。
なぜなら行政書士の業務は他の士業とは比べ物にならないぐらい多岐に渡るからです。
この質問をくださった方に対して的確に需要のある業務で返答を返さなくてはいけません。
「税金と登記のこと以外はだいたいなんでも出来るよ~」
なんて返事は絶対にナンセンスです。(←結構こんな返答してる人見かけますが、私的には有り得ません)
「官公庁へ提出する書類の代行や営業許可、車両登録から相続、離婚までなんでもござれ!」
なんて返事も私的にはナンセンスです。
「行政書士って何する人?」と聞いてくれてる人はまず営業許可なんて必要ない、もしくはご自分で簡単に申請可能な業種の方が多いです。
更には口頭でいきなり「カンコウチョウの~」なんて言っても普段耳慣れない人からすれば脳内変換すら一発で出来ないことも多いです。
我々行政書士は受験生時代に山ほど官公庁という言葉を耳にし、また、記入しているために日常のワードとなっていますが、世の中の大半の法律を学んでいない方には聞きなれない専門用語です。
バイクに興味がなく通勤のためにただ原付に乗っているだけという友人が、「バイクの調子が悪いからちょっと見て~」と言ってきた時に、「これはプラグ交換すればいいだけやから自分でもすぐに直せるで!」と言っているようなものです。
相手の心の声は(はぁ?プラグ何それ?いいから早く直してよ)です。
アニメに全く興味の無い人にいきなり「こないだ岐阜県まで聖地巡礼に行ってきてんけどさ~」とか言うようなものです。
普通に宗教的な意味かパワースポットかなと誤解されます。
自分にとっては当たり前になってしまっている専門用語というのは本当に数多くあります。
数ある会話の中のたった1つの質問にすぎません。そしてよく聞かれる、答え慣れた質問の1つです。
でも、だからこそ、その質問をくださったお1人お1人に向けて誠実にお返事をすることが大切だと私は考えています。