さて、平成29年度の行政書士試験まであと1週間となりましたが、残念なことに行政書士試験の受験者数は年々減少しています。
直近10年で最も受験者数が多かった平成22年の70,586人以降年々目減りし、昨年の平成28年度受験者数は41,053人となんと41,8パーセントの減少です。
これはやはり『行政書士3年以内に廃業説』が広く世の中に浸透しているからこその現象でしょう。
行政書士試験合格者の中にも登録を行なわずに試験合格者という曖昧な状態のまま寝かせている人も多いですし、他士業の先生方とお話をしていても、本業とは別に行政書士の資格も持っているという先生も数多くお見かけいたします。
そういった先生方に行政書士業務も行なうのですか?と伺って、もちろんやりますよ!と答えた先生には出会ったことがありません。
本業である税理士試験や司法書士試験の肩慣らしでついでに受験して受かったから一応行政書士も持ってるだけ、という行政書士は前座扱いの先生はもちろん行政書士の業務なんてしません。
では前座先生以外の先生方はなぜ行政書士業務をしないのでしょうか。
私が出会ってお話を伺うことが出来た先生方の意見を要約しますと、先に行政書士資格を取得して、開業または開業手前まで準備を行なったが採算がとれなかった、もしくはどう計算しても明るい事業計画が立たなかったので開業を中断し、他の資格を取得して今の業務を行なっていらっしゃる、という状況が多いようです。
こういったことも行政書士3年以内に廃業説が横行する要因となっているのでしょう。
ちなみに、他士業の資格を持っていて、後から行政書士も必要かと思ってとったよ~という先生はまだ一度も私はお見かけしたことはありません。
いや~、なんとも人気の無い国家資格ですwww
この人気のない、士業の最下層とさえ言われてしまうこともある行政書士というお仕事ですが、それでも大阪府だけでも個人開業登録されている行政書士はなんと2967人もいるんです。(平成29年10月データ)
この中にはもちろん登録したてでこれから廃業してしまう方も含まれていると思いますが、新しく登録する方もいるのでだいたい登録者数は毎年3000人前後ですね。
行政書士会の会員検索のオプションに『開業3年以上』とかあれば割合がすぐにわかって面白そうですが、さすがに高い廃業率を隠すためかそんなオプションはありませんw
同期や過去に名刺交換をした方が廃業していくのを会報で知って驚く度に色々と思うところがあったのですが、この度それをこの<『行政書士3年以内に廃業説』について語る>でシリーズとして書いてみようと思います。